大学では地学を学んだ。
地学に関しては、学べば学ぶほど散歩が楽しくなるので、知識が増えるのは楽しかった。
しかし、学術的に自由に操れる知識は習得できていなかった。
結局学部4年生になる頃には何も身に付いていなかった。
卒業論文も内容の薄いものだった。
自分で研究を深める能力もなく、かと言って指導教員に積極的に教えを乞うわけでもなく、ただただ時間が過ぎていった。
旧帝大で、周りには思う存分学べる環境や道具が揃っていたにも拘らず、私は遊んでいた。
非常に勿体無いことをしてしまった。
後悔しても仕切れない。
チャンスをモノにできなかったどころか、無碍にした。
頭が悪い上に愚か者だ。
私は何をしに大学に行ったのだろう。
大学受験で燃え尽きた人間の成れの果てが今の自分だ。